煮物の「おだし」について その6~それぞれのおだし3
2006年 04月 12日
煮物の「おだし」について その6~それぞれのおだし3
さて、おだしのシリーズですが、またまたおさらいとして…、
煮物に使うだしは次の4つに大きく分かれます。
1.煮物のために、あらかじめ取って使うだし。
2.煮る素材そのものから出るだし。
3.だしを加えるためにいれる素材から出るだし。
4.本来は具だが、煮る間に、良いだしも出てしまう場合。
今回は三番目のおだしについてお話します。
このおだしの代表格は、なんと言っても追い鰹です。
「追い鰹つゆ」などの商品があるせいか、
蕎麦やそうめんの「つゆ」に追い鰹をするもので、
煮物には使わないと思っている方が、意外に多いのには驚きました。
お客さんと話していて、こういうケースが多かったので、
本当に驚きです、TVの功罪ということなんでしょうか(^^;)
さて、追い鰹ですが、難しく考えずに、合理的にしてみましょう。
鰹節をペーパータオルに包んで、四隅を持ち上げるようにしてから、
茶巾のようにして、上の部分を糸などで縛るだけ。
あとは煮物を煮ている中に入れて、最後に取り出すだけです。
鰹節は市販のもので充分です。
ペーパータオルは、「リード」などの丈夫な不織布がお勧めで、
緑茶の葉を入れて使う、簡易ティーバッグなどでも代用できます。
野菜の煮物などに、出しの風味を加えて、味と香りをプラスしたいときに有効です。
他にも、鶏肉や豚肉を加えて、だしを追加することも良いと思います。
筍の煮物に鶏肉を加えるとコクが出ますし、大根を煮るのに豚肉も合います。
変わったところでは、蕗を煮るのにベーコンが合うというのもあります。
いずれのお肉の場合も、入れた後はアクを丁寧に取ることが肝心と思います。
できれば事前にサッと湯がいておくと、アクの量はぐっと少なくなりますが、
家庭料理の場合は、時間や手間と相談しながらで良いと思います。
by eelsuzumo
| 2006-04-12 16:38
| 料理のちょいと話