うなぎ屋の三代目が綴る、うなぎ、ご飯、食べ物などにまつわるブログ


by eelsuzumo
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うなぎの「きも」

夏場の夜に、渇いたのどを潤すのには一杯のビール!
そう信じてやまないビール党の方も、そうでない方も、
仕事が終わった後の一杯には爽快感を感じると思います。

さて、その時の酒肴は?と聞かれると、
うなぎ屋の場合は、まず最初に「きも」と答えます。
正確に言えば、うなぎのきもの串焼きということになります。

ビールにはもちろんのこと、お酒と言えば日本酒と答える、
純正な日本酒党の方々にも、きもは高い評価を頂く酒肴です。
蒲焼小僧自身も、きもは本当に美味しいと思いますし、
ほろ苦い風味とあいまって、大人の酒肴ともいえる逸品です。

ただ、問題はきもが充分に供給できないことなのです。
きもは一匹のうなぎに一個しかありません。
そして、一匹に一個しか無いきもの用途は、
大半が「肝吸い」に使われます。

お店でお召し上がりいただく、うな丼やうな重には、
肝吸いが付きますので、そのため、ほとんど余分はありません。
(お店によっては、肝吸いが有料の場合もあるそうです)
僅かな余剰分が、串にさされて焼かれるということになります。

蒲焼小僧の店の場合、うなぎの蒲焼のお持ち帰りや、
蒲焼をご飯にのせてお持ち帰りいただくうなぎ弁当には、
肝吸いは付きません。
出前の場合も、ご注文いただかない場合は、
基本的に肝吸いは付きません。

ですから僅かながら、串に刺して焼くための「きも」が出るのですが、
ひと串分に、5~7匹分のうなぎのきもが必要なのです。
蒲焼小僧の店では、2串が一皿で一人前としているので、
少なくとも「きも」1皿には、うなぎ10匹分以上が使われることになります。

正直、きもが供給不足に陥る原因は、原材料が無いからです。
お客様には申し訳ないと思いつつも、物理的に不可能…。
これが正直なところです。

でも、きもをご注文いただいたお客様に、品切れを申し上げるのは、
いつもいつも、心苦しいものです。

きもが5個も10個も付いているうなぎが居ればいいのに、
などという生物の原則を無視したことも、たまに考えてしまいます。
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by eelsuzumo | 2006-09-04 17:09 | うなぎメニューの話