うなぎ屋の三代目が綴る、うなぎ、ご飯、食べ物などにまつわるブログ


by eelsuzumo
カレンダー

<   2006年 03月 ( 32 )   > この月の画像一覧

一日にブログを2回書くのは初めてなのですが、
今日は「号外」ということにさせて頂きます。

祝!第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)優勝!

日本代表の選手の皆さん、本当におめでとうございます。
心に残る試合と、感動を下さったことに感謝します。
また、最後まで正々堂々と戦い、清々しい試合を見せてくれた
キューバ代表選手の皆さんにも、心よりお礼申し上げたい気持ちです。

スポーツって、本当に強い感動を呼ぶものなのですね。
[PR]
by eelsuzumo | 2006-03-21 21:51 | 日記

うなぎ屋で野球観戦…?

今日は、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の決勝戦の日です。

野球の第1回ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)の決勝戦は、
まさに今日、3月21日午前11時から、アメリカ、サンディエゴのペトコ・パークで、
“世界一”をかけて、アテネ五輪金メダルのキューバと対戦します。

うなぎ屋は…、
時に「野球観戦」の場になったりもします。
先日の日曜日、準決勝の韓国戦の日が、その日でした。

11時を回り、お昼が近づくにしたがって、お客様が増え始めました。
土曜日・日曜日は、お客様の来店時間が比較的ゆっくりなのに、
この日は違っていました。

最初に入ってきたお客様は、少し興奮したような声で、
「テレビつけてくれる?野球!野球ね!!」と、言いながらテレビの前に。

蒲焼小僧のうなぎ屋は、庶民的な店なので、テレビがあります(^^)

その後も、お見えになるのは、男性のお客様ばかりで、
試合のテレビ中継が始まる11時50分の時点では、
店内は男性のお客様ばかりで(しかも全員がテレビの見える位置!)
席に座って、中継が始まるのを待つという状態でした。

お客様も様々です。
ヒットが出て喜ぶと同時に「ビール、もう一本!」と声がかかったり、
見ず知らずのお客様同士でも、話が弾んだり。
ヒットを打つと「おお~っ!」と声が上がりますし、
盗塁すると「やった!」とか「いいぞ!」の声が聞こえます。
ビールに肝焼きをつまみながら、うな丼やうな重で腹ごしらえをしながら、
皆さん、熱心にテレビ観戦という状況でした。

こういう時には、店の側も嬉しくなるものです。
お店にいるお客様全員が、本当に一体になって喜んだりする事、
お客様全員が笑顔で、楽しい時間を共有できる機会というのは、
それほど多いものではないからです。
(プロ野球の中継では、贔屓のチームがあるので、なかなかこんな風にはなりません)

蒲焼小僧の住む地域では、試合の最後まで中継されることはありませんでしたが、
(雨で中断したことも影響したのかもしれません、ゴルフ中継になりました)
それでもお客様は、満足そうな表情で帰っていかれました。
もっとも…中には時間に制約があるお客様もいらっしゃって、
予定が入っているのでしょう、心残りという感じで途中で席を立つ方や、
「勝って欲しいよね」と言葉を残しながら、時計を気にして、
急いで帰られる方もいらっしゃいました。

蒲焼小僧をはじめ、店のスタッフ一同で「今日は良かったね」と言い、
笑顔で、「お客さん、みんなワクワクしながらテレビ見ていて下さったよね」
なんて言う事が出来る、楽しい時間を頂戴しました。

今日は、蒲焼小僧の店はお休みなのですが(申し訳ありませんm(_ _)m)
日曜日のお客様のことは、忘れられません。
祭日ですから、きっと皆さんも思い思いの場所で「野球観戦」されることと思います。
今日の決勝戦も楽しみです☆
[PR]
by eelsuzumo | 2006-03-21 09:05 | 日記

縁起をかつぐ言葉

うなぎの串のお話で(前回を参照) 「打つ」というお話をしました。
うなぎの串は、「刺す」のではなくて「打つ」といいます。
言葉としては、刺すのほうが表現として適切なのかもしれません。

*注:こういう言葉は、地域性もあると思いますので、
    あくまで、蒲焼小僧の見聞きする範囲のものと、
    考えていただければ良いと思います…(^^;)

さて、言葉づかいとしてはともかく、仕事場での用語として、
串を刺すことを「打つ」と言います。
そして、串をうなぎに打つ作業そのものを、「串打ち」と呼びます。

以前に年長者から聞いた話では、刺すは言葉が良くないのだそうです。
言葉が良くないというのは、縁起が良くないということだそうで、
「切る」、「する」なども良くないと教えられています。

実は、「打つ」と言う言葉を、包丁で切る場合にも使います。
キャベツを「切る」のではなく、キャベツを打つなどと教えられました。
「打つ」とは意味合いが違ってくるのですが…他にも「切る」ではなく、
包丁するとか、むき物という言葉もあります。

「する」という言葉も嫌われています。
ギャンブルで「する」と言うように、縁起の良くない言葉なのでしょう。
するめのことを、あたりめ(当たりの意)と言い換えたり、
すり鉢を、あたり鉢と言ったり、すりこぎをあたり棒と言ったりします。

もともと、日本語は風流な言葉遣いを持っていると思いますし、
江戸時代からある「粋な言葉」も数多くあると感じます。
また、縁起をかつぐのも、古くから習慣としてきたようですから、
聞こえが良くて、縁起の良い物言いに気を遣うのも、
日本人としては普通、むしろ日本人らしくて良い、
そんな風に、私は考えています。

ただ、言葉として正しいかどうかは疑問が残るところです。
もしかしたら、言語学者の先生や、言葉の歴史に詳しい方などからは、
「違う」と言われるかもしれません(^^;)
でも、庶民が生活の中、日々ちょっとした事で縁起をかつぐのは、
そんなに悪い事でもないんじゃないかと思います☆

単なる言葉の言い換えではなく、少しでも縁起良く、
日々の暮らしを過ごそうとしたのではないかと感じます。

そんな日本人の感覚が好きな、蒲焼小僧です。
[PR]
by eelsuzumo | 2006-03-20 09:51 | うなぎ屋の道具

うなぎの「串」

地域にもよりますが、うなぎを調理するために串を打ちます。
作業自体を「串打ち」と呼びますが、
串を刺すのではなく、「打つ」といいます。
f0078499_1631362.jpg

↑画像は竹串です、ゴムで束ねてありますが使う時はばらして使います。

蒲焼小僧の店では、主に竹串を使っています。
竹の串は、素材のしなりや、柔らかさのために、
串に粘りがあって、焼きや蒸しで火が入っても、
串自体に、コシが残るのが特徴です。

蒲焼小僧の店では、10年ほど前までは、
職人さんの手削りの、竹串を使っていました。
竹の素材を回転させながら、刃物で削るそうですが、
職人さんの人数も激減し、後継者も少なく、
現在ではほとんど作られていないと聞きました。

先々代からお付き合いのあった、竹材の加工所さんも廃業されて、
現在では、残念ながら機械加工のものです。

うなぎの「串」には、他にも金串があります。
金属製の串で、蒲焼小僧の店では、ステンレスのものを使っています。
金串は、うなぎを長いまま焼く時だけ使っています。
金串は、丈夫さと串先の調整が利くのが特徴です。
先端が鋭さを失っても、磨きをかけて切っ先を、
元の状態に戻すことが可能です。
↓こちらが、金串です。竹串よりもかなり長い丈のものを使っています。
f0078499_1638397.jpg


うなぎを焼くときに、切り分けないで長いまま焼く地域では、
長い金属製の串を使うことも多いようです。
また、串を全く使わずに焼き上げる地域もあると聞いています。

串を打つという、用語の話については、次回に改めてご紹介しようと思います。
色々と、用語がありますから。
[PR]
by eelsuzumo | 2006-03-19 10:22 | うなぎ屋の道具

庭の水遣り

蒲焼小僧の店は、小さな店舗ですが、庭があります。
小さな小さな庭です。

現代風の庭のような、古典的でありながらモダンといった、格好良いものでもなければ、
きちんと手入れの施された、大きな庭園でもありません。

料亭などで見られる坪庭などには、憧れを覚えますが、
私のところには、坪庭もありません。
石庭や、枯山水などの渋い味わいの庭を持つお店もある中で、
お店から見ることが出来るわけでもない、平凡な小さな小さな庭です。
f0078499_16361846.jpg


でも、この庭には四季と実りがあります。
わずかですが、季節ごとの命の息吹も感じます。
以前に紹介した、山椒の木(木の芽の項参照)も、この庭に植えてあります。

春には、木々が芽吹いて緑が目に鮮やかです。
夏には、そよぐ風が通り、暑さの中での一服の清涼剤になります。
秋には、枯葉が落ちて
冬にはオレンジが実をつけ、その鮮やかな色の実に暖かさを感じます。

庭に水をまくときに、ほんのちょっとした変化に気づくことがあります。
庶民のささやかな歓びですが、自然のことなので、
その不思議さや、力強さに驚かされることも、しばしばです。
f0078499_16363623.jpg

[PR]
by eelsuzumo | 2006-03-18 10:30 | 日記

出汁の話

うなぎ屋でも「だし」を使います。
他の日本料理のお店と同じように、お椀物があるからです。
うなぎ屋のお椀物といえば、「肝吸い」が有名だと思います。
肝吸いもお吸い物の一種ですから、「だし」は欠かせません。

蒲焼小僧の店では、ごく普通の「鰹と昆布のあわせだし」を使っています。
鰹と昆布のあわせだしに、塩と醤油で調味をし、
茹でたうなぎの肝と、三つ葉を椀だねとして、お出ししています。
f0078499_16354934.jpg

↑画像は、蒲焼小僧の店の「だし」です。
デジカメの扱いのせい(撮影技量が低いため)でしょうか、
実際の「だし」よりも、色が濃く見えます。

これは、年上の同業者の方に教えて頂いたのですが、
江戸期には、うなぎには塩味をつけた熱々の昆布だしが、
うなぎに添えられたことがあるそうです。

うなぎ屋の中にも、うなぎの調理のルーツを探るような情報や、
過去の文献に目を通すのが、好きな方がいらっしゃいます。
その時も、話は色々と盛り上がってきて、
あっさりとした口当たりの昆布だしは、うなぎの油を口中から洗い流し、
口をさっぱりとさせて、さらに食欲を増す効果があるのではないか?とか、
今の肝吸いの原型に当たるのではないか?
昆布だしと、奈良漬が添えられていたというものの本もある!とか、
話に枚挙は付きません。
f0078499_16405981.jpg

↑肝吸いの画像です。お盆に色々載った一部を切り取ったものなので、
あまり画質が良くないかもしれません(すみません)。
[PR]
by eelsuzumo | 2006-03-17 10:21 | 素材の話
うなぎの骨は、酒肴として、あるいは加工品として販売されています。
蒲焼小僧の住む地域では「うなぎボーン」という商品名で、
販売されているのを見た記憶があります。
酒肴というよりは、カルシウム満点のスナックという感覚で、
袋に入ったものが売られていた、というのを覚えています。

このうなぎの骨ですが、タレの甘さが気にならない方には、
手軽で栄養満点の酒肴としても、お喜びいただいています。

蒲焼小僧の店では、「水洗い→水にさらして血抜き→水洗い」、
という工程を繰り返して、血を抜いてから、蒸し焼きにします。
(蒸し焼きには、ガスオーブンレンジを使っています)
最初は水分が抜けていくだけですが、水分が抜けるにつれ、
徐々に骨の中から、うなぎの油が出てきて、
その油分で、骨自体がじっくり加熱されてきます。

このオーブンレンジでの工程を二度繰り返すと、
水分が無くなって、カリカリとした状態の骨が出来上がります。
この骨を、うなぎのタレでつけ焼きにして完成です。
f0078499_161782.jpg


他にも、揚げて調理する方法があります。
水洗いや、血抜きの工程は同じで、うなぎの骨を、
素干しにして水分を抜き、完全に乾燥させてから、
油で揚げて、さらに味をつける方法もあると聞きました。

いずれにしても、カルシウムの宝庫なのですから、
食べやすい形にして、摂取できれば良いと思います。
[PR]
by eelsuzumo | 2006-03-16 10:03 | 酒肴の話
毎度、蒲焼小僧です。実は、今日は酒肴の話です。

酒肴については、本当に色々と書くことになりそうですが、
今日は、仕入れたばかりの貝を茹でて、お客様にお出ししようと思っているので、
その、貝の塩茹でのお話でもしようと思います。
f0078499_19305970.jpg

名前の通り、文字通り、貝を塩味で茹でるだけ、
このようなシンプルな酒肴場合に、必要なのは、
お湯を沸かす、塩味をつける、貝を茹でる。
この三つだけなんです。

今日茹でたのは「つぶ貝」です。
ただし、「真つぶ貝」ではありませんので、悪しからず。
画像の貝は「灯台つぶ貝」という名前で魚屋さんに並んでいました。
f0078499_1930358.jpg

茹で上げた貝です、撮影した時にはまだ湯気が上がっていました。
ちなみに、この貝は、別の名前でも呼ばれていたような気がします。
魚介類は地域によって、呼び名が違ったりするので、注意が必要です。

蒲焼小僧は、仕入れをする魚屋さんに、多くの場合、
貝の名前と、その貝の調理法を聞くことにしています。
これは、貝に限らず、他の魚でも同じです。
自分のため、勉強になるから、知恵がもらえるからと、色々な理由があります。

当り前のことですが、魚屋さんは、魚のプロです。
特に、我々のように商売で使う人間が、仕入れに行く魚屋さんではなおさらです。

その道のプロは、素材ごとの情報に詳しく、
しかも、その時期に合った情報を持っていることが多いからです。
餅は餅屋のことわざの通り、仕入れた魚屋さんにも、必ず聞くようにしています。

なじみの魚屋さんに、色々聞くと、余程忙しい時や、
用事の立て込んでいる時でなければ、教えてくれると思います。
そんな馴染みの魚屋さんがいることも、大切なんだと思っています。
[PR]
by eelsuzumo | 2006-03-15 10:30 | 酒肴の話

うなぎの酢の物~うざく

「うざく」は、うなぎの酢の物です。
うなぎの蒲焼を、主な材料とした酢の物で、酢の物特有の、さっぱりした口当たりで、
酒肴としても、お勧めできる一品料理です。

修行中には、「うざく」の一般的な組み合わせとして、
うなぎの蒲焼とキュウリの組み合わせが、もっともポピュラーであると教わりました。

蒲焼小僧の店では、うなぎの蒲焼とキュウリ以外に、
錦糸卵と、甘酢生姜を組み合わせてお出ししています。
このレシピは蒲焼小僧の父、先代当主のもので、
現在でもレシピ、組み合わせは、全く変わっていません。
f0078499_1933995.jpg


酢は、口をさっぱりさせるとともに、食欲増進の効果もあるそうですから、
お食事のお供や、箸休め代わりに、そして酒肴にも、
「うざく」は色々に楽しめるものだと思います。

また、レシピも、うなぎ屋さん毎に、オリジナルがあるはずですし、
合わせ酢の加減ひとつとっても、お店毎に違うと思います。
ブログに書いてみて、あらためて気づくのですが、
酢の物一つとってみても、奥が深く、まだまだ探求の余地があることを、
強く感じずに入られませんでした。
[PR]
by eelsuzumo | 2006-03-14 19:13 | うなぎメニューの話
焼酎がブームといわれるようになってから、しばらく経ちます。
プレミアムが付いたもの、品薄で入手困難なもの、
なかなか飲めない、有名銘柄の焼酎も数多くあります。

蒲焼小僧は、焼酎はもともと「気軽に飲めて、しかも美味しいお酒」という感覚なので、
現在のような高額で、なかなか手に入らない焼酎には手が伸びません。
もちろん、さほど裕福な訳でもありませんから、価格的にも手が出ません(^^;)

f0078499_1658518.jpg

↑画像は最近お気に入りで、お店でも販売している焼酎です。
「百薬の長」というネーミングもさることながら、口当たりが良くて、
しかも、マイルドで飲みやすい麦焼酎です。

うなぎの「きも」や「蒲焼」を肴に、焼酎で一杯やるのも、なかなか乙なものです。
冬場はお湯割りや、温かいお茶割りでも良いのではないかと思います。

お酒には色々とこだわりのある方が多いと思いますが、
気軽に飲めるお酒で、楽しく飲むことが出来れば、それが一番だと思っています。

仲間うちで飲むときなどは、気軽に飲める焼酎をボトルで取って、
それぞれが好みの飲み方で、つまみながら飲むというのも、
カウンターの内側から見ている、蒲焼小僧としては、
楽しそうで微笑ましくて、美しい光景なんだと思います。
[PR]
by eelsuzumo | 2006-03-13 09:23 | お酒の話